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サウジアラビアのスイカ生産量推移(1961年~2023年)

国際連合食糧農業機関(FAO)が発表した最新データによると、サウジアラビアのスイカ生産量は、1961年の115,000トンから2023年の612,680トンへと大きく増加しています。この間、特に1971年に1,248,740トンという急激な増加を見せ、その後減少と増加を繰り返しながらも、2000年代後半以降は500,000トンを超える水準に安定してきました。近年では2019年に687,718トンとピークを迎え、その後少し減少していますが、全体的には長期的な成長傾向が続いています。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 612,680
1.27% ↑
2022年 605,000
-3.06% ↓
2021年 624,110
19.51% ↑
2020年 522,226
-24.06% ↓
2019年 687,718
8.39% ↑
2018年 634,491
4.67% ↑
2017年 606,186
5.49% ↑
2016年 574,653
13.63% ↑
2015年 505,722
2.25% ↑
2014年 494,612
23.33% ↑
2013年 401,058
7.18% ↑
2012年 374,203
2.27% ↑
2011年 365,903
7.97% ↑
2010年 338,881
0.24% ↑
2009年 338,074
-7.1% ↓
2008年 363,893
-7.46% ↓
2007年 393,234
2.29% ↑
2006年 384,445
5.49% ↑
2005年 364,437
10.02% ↑
2004年 331,245
16.89% ↑
2003年 283,378
4.05% ↑
2002年 272,359
8.49% ↑
2001年 251,050
-8.78% ↓
2000年 275,213
5.04% ↑
1999年 262,000
-43.08% ↓
1998年 460,320
-0.88% ↓
1997年 464,400
1.13% ↑
1996年 459,228
1.94% ↑
1995年 450,489
11.89% ↑
1994年 402,623
0.78% ↑
1993年 399,502
-2.34% ↓
1992年 409,093
7.69% ↑
1991年 379,890
-3.19% ↓
1990年 392,399
1.64% ↑
1989年 386,076
-9.85% ↓
1988年 428,269
1.93% ↑
1987年 420,149
12.27% ↑
1986年 374,246
2.22% ↑
1985年 366,104
10.07% ↑
1984年 332,620
-25.55% ↓
1983年 446,742
-2.14% ↓
1982年 456,512
136.1% ↑
1981年 193,352
-41.77% ↓
1980年 332,063
53.94% ↑
1979年 215,707
53.98% ↑
1978年 140,091
-50.43% ↓
1977年 282,631
13.77% ↑
1976年 248,430
-8.47% ↓
1975年 271,417
125.26% ↑
1974年 120,488
89.1% ↑
1973年 63,716
-85.81% ↓
1972年 448,936
-64.05% ↓
1971年 1,248,740
656.81% ↑
1970年 165,000
26.92% ↑
1969年 130,000 -
1968年 130,000
4% ↑
1967年 125,000 -
1966年 125,000
4.17% ↑
1965年 120,000 -
1964年 120,000
4.35% ↑
1963年 115,000 -
1962年 115,000 -
1961年 115,000 -

サウジアラビアのスイカ生産推移は、同国の農業技術、政策、および気候条件の変化に密接に関連しています。データからは1960年代は生産量が停滞していたものの、1970年を境に急激な変化がみられます。特に1971年に1,248,740トンに達した急増は、当時の農業政策の転換、あるいは輸出志向型生産の一時的な強化が原因と考えられます。ただしその後の1972年から1973年にかけて急激に生産量が低下している点は、貯水インフラの未整備や市場の需要不足が影響した可能性があります。

1980年代以降は、スイカ生産量はおおむね安定して増減を繰り返しており、この期間の変動は主に農業用水の確保や気候変動の影響といった、サウジアラビアが抱える地政学的な課題と一致します。同国はアラビア半島という乾燥地帯に位置するため、農作物の栽培を維持するにあたり、大規模な灌漑施設や地下水資源の使用が必要不可欠です。しかし、これには多額の投資と環境への影響を伴うため、農業政策として持続可能性の確保が長期的に課題となっています。

近年のデータを見ると、特に2014年以降はスイカ生産量が明らかに増加基調にあります。例えば2014年の494,612トンから2019年の687,718トンに向けた成長は、農業技術の革新や、新しいスイカ品種が採用されたことに起因していると考えられます。それ以降、2020年には一時的に生産量が減少して522,226トンとなっていますが、これは新型コロナウイルスのパンデミックにより、物流や輸出入の制限が農業生産に与えた影響と関連がある可能性が高いです。2021年以降の回復は顕著で、2023年には612,680トンに戻りつつあります。

一方で、近年のスイカ生産は依然としていくつかの課題を抱えています。第一に水資源の枯渇問題が挙げられます。スイカの栽培は比較的多くの水を必要とするため、地下水の過剰利用が環境資源に及ぼす影響が懸念されています。第二に気候変動の影響があります。砂漠化の進行や干ばつリスクの増加は、この地域において農業の持続可能性を大きく脅かしています。

これらの課題への対応策としていくつかの方針が提案されます。第一に、より省水型の栽培技術の導入が急務です。例えば、点滴灌漑システムやスマート農業技術の活用は、サウジアラビアにおいて効果的に水資源を節約する手段となります。第二に、気候適応型スイカ品種の開発による収量の向上が必要です。また、他国との研究協力や国際機関の支援を受けることも有効な方法です。

長期的な視点に立って考えると、サウジアラビアはスイカ生産を維持・増加させるために、自国の資源制約を克服しつつ、農業の経済的利益と環境への配慮を両立させるべきです。そのためには、持続可能な農業政策をさらに発展させるとともに、地域間での協力体制を築くことが重要です。例えば近隣諸国との技術移転や水資源管理の共有は、地域全体の農業発展に寄与する可能性があります。

結論として、サウジアラビアのスイカ生産は長期的に成長を遂げてきましたが、水資源および気候問題への対応が持続可能な発展への鍵となります。今後、国内外の協力のもとで、より革新的かつ環境に優しい農業技術の導入が期待されます。