Food and Agriculture Organization(国際連合食糧農業機関)の最新データによると、カメルーンにおける桃(モモ)とネクタリンの生産量は、1987年の400トンから2023年の1,013トンへと一貫した成長を見せています。特に2000年代初頭以降の生産量増加が顕著で、2012年には初めて1,000トンを超えました。その後、年々緩やかに増加を継続し、近年は1,000トン前後で安定しています。
カメルーンの桃(モモ)・ネクタリン生産量推移(1961年~2023年)
年度 | 生産量(トン) | 増減率 |
---|---|---|
2023年 | 1,013 |
1.63% ↑
|
2022年 | 997 |
-0.22% ↓
|
2021年 | 999 |
0.23% ↑
|
2020年 | 997 |
0.2% ↑
|
2019年 | 995 |
-1.09% ↓
|
2018年 | 1,006 |
1.6% ↑
|
2017年 | 990 |
0.11% ↑
|
2016年 | 989 |
-3.01% ↓
|
2015年 | 1,020 |
3.91% ↑
|
2014年 | 981 |
1.59% ↑
|
2013年 | 966 |
-3.41% ↓
|
2012年 | 1,000 |
16.23% ↑
|
2011年 | 860 |
13.21% ↑
|
2010年 | 760 |
-4.03% ↓
|
2009年 | 792 |
-0.22% ↓
|
2008年 | 794 |
4.92% ↑
|
2007年 | 756 |
8.87% ↑
|
2006年 | 695 |
5.84% ↑
|
2005年 | 656 |
5.99% ↑
|
2004年 | 619 |
6.28% ↑
|
2003年 | 583 |
9.96% ↑
|
2002年 | 530 |
-1.42% ↓
|
2001年 | 538 |
2.23% ↑
|
2000年 | 526 |
5.18% ↑
|
1999年 | 500 |
-0.76% ↓
|
1998年 | 504 |
2.16% ↑
|
1997年 | 493 |
2.75% ↑
|
1996年 | 480 |
1.87% ↑
|
1995年 | 471 |
2.39% ↑
|
1994年 | 460 |
2.26% ↑
|
1993年 | 450 |
2.48% ↑
|
1992年 | 439 |
2.38% ↑
|
1991年 | 429 |
0.92% ↑
|
1990年 | 425 |
6.25% ↑
|
1989年 | 400 | - |
1988年 | 400 | - |
1987年 | 400 | - |
カメルーンにおける桃(モモ)とネクタリンの生産量の推移を見ると、長期間にわたり着実な増加が見られます。1987年から1990年代半ばまでは年間生産量が400トン台でほぼ安定しており、生産性向上の兆しが限定的でした。しかし、1990年代後半以降は徐々に右肩上がりの傾向に入り、2000年代には持続的な増加が顕著になっています。この背景には、農業技術の発展や栽培地域の拡大、さらに国内需要および国際市場での果物需要の高まりがあると考えられます。
特に2003年以降の成長は顕著で、同年の生産量583トンから2007年の756トン、そして2012年には1,000トンに達しました。この間には灌漑施設の改善や農業政策の強化といった技術的・政策的要因が寄与した可能性があります。他方、2009年から2010年にかけて一時的な生産量の減少が見られますが、これは異常気象や地域内の経済的問題が影響したと推測されます。こうした減少の後、生産量は安定を取り戻し、特に2012年以降は1,000トン前後で安定する傾向が強まりました。
これを他国と比較すると、中国やアメリカといった主要生産国の膨大な生産量には遠く及ばないものの、アフリカ地域全体で見るとカメルーンの成長は注目に値します。西アフリカ地域ではネクタリンや桃が伝統的果実作物ではないため、カメルーンはこの特徴的な果実生産において地理的・気候的条件を活かし、先駆的な立場を築いていると考えられます。ただし、この果実における輸出競争力を高めるには、さらなる生産効率の向上や、収穫後の加工技術、さらには国際市場への輸送インフラの整備が必要です。
課題としては、生産量が増加しているにもかかわらず、それを支える農業インフラが追いついていない点が挙げられます。特に気候変動の影響で干ばつや大雨が頻発する中、灌漑設備や気候に適応した農業技術への投資が重要です。また、地域的な安定が確保されない場合、地政学的リスクとして農業活動が停滞する可能性があります。加えて、カメルーン国内の市場開拓および輸出先の多様化も今後の課題となるでしょう。
カメルーンが注力すべき対策としては、まず国内農家の教育や技術支援をより充実させることで、気候適応型農業を推進すべきです。また、地域レベルでの協力体制を強化し、インフラ整備や物流効率化を進めることで、国際市場での競争力を高める努力も必要です。例えば、アフリカ諸国間で協力して果実の供給チェーンを確立することや、ヨーロッパなどの主要国との取引を強化することが挙げられます。さらに、輸出量を増大するためには品質管理や有機農法など、持続可能な農業手法の導入も有効です。
結論として、カメルーンの桃(モモ)・ネクタリンの生産推移は順調であり、地域市場では重要な地位を築いています。しかし今後、気候変動や地政学的リスクに対処しつつ、農業インフラや生産システムの強化を行うことで、より大きな成長を実現できると考えられます。