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ニュージーランドの1950年~2100年総人口推移|実データと未来予測を徹底解説

出典:国連事務局(United Nations) World Population Prospects 2024

国連経済社会局が発表した統計データによれば、ニュージーランドの総人口は1950年時点で約191万人でした。その後の70年間でほぼ2.5倍に増加し、2023年には約517万人に達しました。今後は2030年ごろまで増加が続き、2050年には約575万人とピークに達すると予測されています。その後、2100年には約581万人に減少する緩やかな人口縮小が見込まれています。

「ニュージーランド」総人口推移(過去)

「ニュージーランド」総人口推移(未来予測)

「ニュージーランド」の総人口推移について

ニュージーランドの人口推移をみると、1950年から約70年以上にわたり、安定的な増加傾向が続いてきました。この増加の背景には、出生率の高さ、移民政策、そして安定した経済環境があると考えられます。1980年代から2000年代初頭にかけての経済構造改革は、移民を通じた労働力の確保を促進し、人口増加を支える重要な原動力になりました。また、高等教育水準への投資や生活の質の向上といった要因も、比較的高い社会的

安定性をもたらしました。

しかし、2023年以降、人口の増加ペースは減速し、2030年代から2060年代にかけてほぼ横ばい、さらにその後はわずかな減少に向かうと予測されています。この傾向は高齢化と出生率の低下が主要な原因とされています。特に2060年代以降の人口の緩やかな縮小は、若年人口の減少がもたらす長期的な課題を示唆しています。

ニュージーランドの総人口推移を他国と比較すると、同じく先進諸国である日本、ドイツ、イタリアなどでは既に人口減少が主要な懸念事項となっています。ニュージーランドの場合、移民政策が経済活力を支える役割を担っており、その点では日本と対照的です。しかし、人口増加が頭打ちになる2050年以降は、移民政策の効果が限定的になる可能性もあります。このため、国内の出生率の改善や男女間の労働格差解消といった社会政策が必要となるでしょう。

加えて、地政学的リスクや自然災害に対する脆弱性も無視できない要素です。ニュージーランドは地震活動が活発な地域に位置し、過去にも大規模な地震が国の経済や社会を一時的に停滞させる事例が見られました。また、異常気象による農業への影響も考慮する必要があります。こうしたリスクを軽減するためには、災害へのレジリエンスを高めるインフラ投資や、気候変動対策を含む持続可能な経済の実現が重要です。

将来を見据えた具体的な対策として、次のような施策が挙げられます。まず、移民政策の柔軟な見直しと継続的な推進が必要です。特に若い移民労働者の受け入れを拡大し、労働市場の活性化を図るべきです。また、高齢化社会を迎えるにあたり、医療や介護に関わるサービスの充実が急務です。さらに、出生率の向上を目指す政策として、子育て支援や育児休業制度の拡充が鍵となるでしょう。この点では、北欧諸国を参考にした家族政策の導入が有効と考えられます。

結論として、ニュージーランドの人口動態は、現在までの増加傾向から停滞・緩やかな減少への転換点を迎えつつあります。この変化は、多くの先進国で同様の傾向が見られる中で、決して異例ではありません。しかし、ニュージーランドがこの人口移行期を乗り越えるためには、移民と出生率を両軸とした総合的な政策を強化するとともに、気候変動や自然災害といった長期的リスクへの備えを進める必要があります。これらの取り組みが、同国の未来を持続可能なものにするために不可欠です。

1950年から2100年までの「ニュージーランド」の総人口推移

年度 総人口 人口変化 増加率
1950年 191万人 +37,150
1.944% ↑
1951年 195万人 +42,735
2.190% ↑
1952年 199万人 +50,349
2.520% ↑
1953年 204万人 +49,658
2.425% ↑
1954年 209万人 +45,122
2.154% ↑
1955年 213万人 +43,940
2.054% ↑
1956年 218万人 +46,401
2.124% ↑
1957年 223万人 +51,290
2.296% ↑
1958年 228万人 +51,323
2.246% ↑
1959年 233万人 +45,653
1.956% ↑
1960年 237万人 +46,343
1.948% ↑
1961年 242万人 +54,190
2.230% ↑
1962年 248万人 +55,126
2.219% ↑
1963年 253万人 +52,293
2.060% ↑
1964年 258万人 +49,017
1.894% ↑
1965年 263万人 +46,431
1.761% ↑
1966年 268万人 +45,747
1.705% ↑
1967年 272万人 +35,927
1.319% ↑
1968年 275万人 +26,285
0.954% ↑
1969年 278万人 +33,463
1.202% ↑
1970年 282万人 +42,093
1.492% ↑
1971年 286万人 +47,882
1.670% ↑
1972年 291万人 +56,303
1.929% ↑
1973年 297万人 +63,157
2.120% ↑
1974年 304万人 +61,330
2.017% ↑
1975年 309万人 +44,272
1.431% ↑
1976年 312万人 +20,929
0.669% ↑
1977年 314万人 +6,071
0.193% ↑
1978年 314万人 -1,849
-0.059% ↓
1979年 314万人 +563
0.018% ↑
1980年 314万人 +8,890
0.283% ↑
1981年 315万人 +18,135
0.574% ↑
1982年 318万人 +32,432
1.018% ↑
1983年 321万人 +35,879
1.115% ↑
1984年 324万人 +25,220
0.776% ↑
1985年 326万人 +11,180
0.342% ↑
1986年 328万人 +15,780
0.481% ↑
1987年 329万人 +20,090
0.609% ↑
1988年 331万人 +13,076
0.394% ↑
1989年 333万人 +22,524
0.676% ↑
1990年 339万人 +103,781
3.055% ↑
1991年 348万人 +64,113
1.842% ↑
1992年 353万人 +38,525
1.091% ↑
1993年 357万人 +44,205
1.237% ↑
1994年 362万人 +50,637
1.398% ↑
1995年 367万人 +56,159
1.528% ↑
1996年 372万人 +53,741
1.441% ↑
1997年 377万人 +41,402
1.096% ↑
1998年 381万人 +27,440
0.720% ↑
1999年 383万人 +20,927
0.546% ↑
2000年 385万人 +23,112
0.599% ↑
2001年 389万人 +45,265
1.163% ↑
2002年 395万人 +73,447
1.859% ↑
2003年 402万人 +69,489
1.728% ↑
2004年 408万人 +53,159
1.302% ↑
2005年 413万人 +49,033
1.186% ↑
2006年 418万人 +44,834
1.072% ↑
2007年 422万人 +37,817
0.895% ↑
2008年 426万人 +39,300
0.922% ↑
2009年 430万人 +45,660
1.061% ↑
2010年 434万人 +41,273
0.949% ↑
2011年 438万人 +28,587
0.652% ↑
2012年 441万人 +29,365
0.666% ↑
2013年 445万人 +54,984
1.235% ↑
2014年 452万人 +83,280
1.841% ↑
2015年 461万人 +98,812
2.142% ↑
2016年 471万人 +102,670
2.178% ↑
2017年 481万人 +93,293
1.939% ↑
2018年 490万人 +82,898
1.692% ↑
2019年 498万人 +94,213
1.888% ↑
2020年 506万人 +66,772
1.317% ↑
2021年 510万人 +8,831
0.173% ↑
2022年 513万人 +39,245
0.765% ↑
2023年 517万人 +42,958
0.830% ↑
2024年 521万人 +39,258
0.753% ↑
2025年 525万人 +36,652
0.698% ↑
2026年 528万人 +34,508
0.653% ↑
2027年 532万人 +32,275
0.607% ↑
2028年 535万人 +29,642
0.554% ↑
2029年 538万人 +27,893
0.518% ↑
2030年 540万人 +25,612
0.474% ↑
2031年 543万人 +24,655
0.454% ↑
2032年 545万人 +22,613
0.414% ↑
2033年 547万人 +22,406
0.409% ↑
2034年 550万人 +20,473
0.372% ↑
2035年 552万人 +20,601
0.373% ↑
2036年 554万人 +19,772
0.357% ↑
2037年 556万人 +19,359
0.348% ↑
2038年 557万人 +19,706
0.353% ↑
2039年 559万人 +18,523
0.331% ↑
2040年 561万人 +18,055
0.321% ↑
2041年 563万人 +18,936
0.336% ↑
2042年 565万人 +17,733
0.314% ↑
2043年 567万人 +16,017
0.282% ↑
2044年 568万人 +14,639
0.257% ↑
2045年 570万人 +13,827
0.243% ↑
2046年 571万人 +11,960
0.209% ↑
2047年 572万人 +10,947
0.191% ↑
2048年 573万人 +10,793
0.188% ↑
2049年 574万人 +8,577
0.149% ↑
2050年 575万人 +11,081
0.193% ↑
2051年 576万人 +11,775
0.204% ↑
2052年 577万人 +8,560
0.148% ↑
2053年 578万人 +9,745
0.168% ↑
2054年 579万人 +9,388
0.162% ↑
2055年 580万人 +8,778
0.151% ↑
2056年 581万人 +6,421
0.110% ↑
2057年 581万人 +5,887
0.101% ↑
2058年 582万人 +5,511
0.095% ↑
2059年 582万人 +4,586
0.079% ↑
2060年 583万人 +3,445
0.059% ↑
2061年 583万人 +1,215
0.021% ↑
2062年 583万人 +4,001
0.069% ↑
2063年 584万人 +1,906
0.033% ↑
2064年 584万人 +3,465
0.059% ↑
2065年 584万人 +4,088
0.070% ↑
2066年 585万人 +3,830
0.065% ↑
2067年 585万人 +2,436
0.042% ↑
2068年 585万人 +1,605
0.027% ↑
2069年 585万人 +1,237
0.021% ↑
2070年 585万人 +670
0.011% ↑
2071年 585万人 +54
0.001% ↑
2072年 586万人 +3,889
0.066% ↑
2073年 586万人 +1,304
0.022% ↑
2074年 586万人 +1,131
0.019% ↑
2075年 586万人 +394
0.007% ↑
2076年 586万人 +411
0.007% ↑
2077年 586万人 +1,104
0.019% ↑
2078年 586万人 -587
-0.010% ↓
2079年 586万人 -1,227
-0.021% ↓
2080年 586万人 -2,525
-0.043% ↓
2081年 586万人 -1,541
-0.026% ↓
2082年 586万人 -3,271
-0.056% ↓
2083年 585万人 -4,419
-0.075% ↓
2084年 585万人 -3,772
-0.064% ↓
2085年 584万人 -3,468
-0.059% ↓
2086年 584万人 -3,103
-0.053% ↓
2087年 584万人 -2,899
-0.050% ↓
2088年 584万人 -751
-0.013% ↓
2089年 583万人 -3,064
-0.052% ↓
2090年 583万人 -1,068
-0.018% ↓
2091年 583万人 -1,552
-0.027% ↓
2092年 583万人 -276
-0.005% ↓
2093年 583万人 -2,575
-0.044% ↓
2094年 583万人 -1,312
-0.023% ↓
2095年 582万人 -1,906
-0.033% ↓
2096年 582万人 -2,597
-0.045% ↓
2097年 582万人 -3,003
-0.052% ↓
2098年 582万人 -4,003
-0.069% ↓
2099年 581万人 -4,219
-0.073% ↓
2100年 581万人 -4,465
-0.077% ↓