ラトビアの1950年～2100年総人口推移｜実データと未来予測を徹底解説

出典：国連事務局(United Nations) World Population Prospects 2024

ラトビアの人口推移は、1950年から1990年までの安定した増加を経て、1990年代以降減少傾向に転じています。1950年には約191万8,720人だった人口は、1989年にはピークの約266万4,836人を記録しました。しかし、その後は急激に減少し、2023年には約188万2,396人となっています。この傾向は今後も続くと予測され、2100年には約92万5,371人になる見込みです。これは、ピーク時の人口の約35%に相当します。

「ラトビア」総人口推移（過去）

「ラトビア」総人口推移（未来予測）

ラトビアってどんなところ?

正式名称: ラトビア共和国
英語名: Latvia
首都: リガ（Riga）
地域: ヨーロッパ /北欧
総人口: 188万人
面積: 62,230 ㎢

「ラトビア」の総人口推移について

国連事務局経済社会局人口部が発表した統計データによると、ラトビアの人口は1950年から急増し、1989年にピークを迎えた後、急激に減少しています。この増加は、ソビエト連邦時代の出生率の高さや国内への移住者の増加によるものと考えられます。しかし、1990年以降の減少に転じた要因として、出生率の低下、経済移行期における社会的不安、ソビエト連邦崩壊後の移民増加などが挙げられます。

特に、労働年齢人口が西ヨーロッパ諸国への出稼ぎや移住を選択するケースが増えたことで、国内の若年層が減少し、人口構造の高齢化が進んでいます。さらに、出生率が長年にわたり低迷していることも減少を加速させる一因となっています。2023年の人口は約188万人で、予測によれば、2100年には約92万人まで減少する見通しです。この人口減少率は、他のEU諸国と比較してもとりわけ深刻です。

比較対象として、日本やドイツも近年少子化や高齢化に悩んでいますが、多面的な移民政策や高齢者向けの社会福祉に重点を置くことで、一定程度その影響を緩和しています。一方、急激な減少が特徴的なラトビアでは、国内の経済基盤の弱さや若年層への支援が限られていることから、対応には大きな課題があります。

人口減少の影響は経済や社会基盤の縮小に止まりません。地政学的観点から見ると、バルト三国は地理的にロシアに隣接しているため、人口減少が安全保障の課題に直結する可能性があります。加えて、地域的な労働力不足が進む中で隣国間の競争が激化するリスクがあり、このままではさらに多くの若年世代が国外に流出する恐れがあります。

この問題を乗り越えるためには、複数の具体的な政策が求められます。第一に、労働力の維持と出生率の向上に向けた包括的な取り組みが重要です。例えば、長期的な育児支援策、若い世代が安心して子どもを育てられる環境の整備、そして雇用の安定化を図る政策が挙げられます。第二に、移民政策を柔軟化し、国外からの若い労働人口を積極的に受け入れることも課題解決に寄与するでしょう。これには、安全かつ公平な移民の受け入れ枠組みを整備することが必須です。さらに、ITやサービス業などの成長産業を支援することで、若年層の雇用率向上を図ることが考えられます。

また、新型コロナウイルスの世界的流行が引き起こした移動制限や経済の停滞は、ラトビアの人口に直接的な影響を及ぼしました。短期的には人口流出が緩和された一方で、国内経済の低迷が長期的な回復を困難にした可能性があります。将来に向けて、パンデミック後の地域間協力を強化し、共通の課題に取り組む姿勢が求められます。

ラトビアにおける人口動態の変化には、地政学的、安全保障上、そして経済社会的な多面的な影響が見られます。これを踏まえ、長期的な視野に立った政策づくりが、ラトビアの持続可能な発展に向けて欠かせない要素となるでしょう。

1950年から2100年までの「ラトビア」の総人口推移

年度	総人口	人口変化	増加率
1950年	191万人	+14,912	0.777% ↑
1951年	193万人	+15,478	0.800% ↑
1952年	194万人	+15,762	0.809% ↑
1953年	196万人	+15,565	0.792% ↑
1954年	198万人	+18,107	0.914% ↑
1955年	200万人	+18,748	0.937% ↑
1956年	201万人	+19,339	0.958% ↑
1957年	204万人	+21,880	1.072% ↑
1958年	206万人	+24,474	1.186% ↑
1959年	209万人	+42,905	2.046% ↑
1960年	213万人	+25,475	1.195% ↑
1961年	215万人	+26,519	1.229% ↑
1962年	218万人	+23,714	1.087% ↑
1963年	220万人	+23,318	1.057% ↑
1964年	222万人	+24,596	1.103% ↑
1965年	225万人	+21,412	0.950% ↑
1966年	227万人	+21,763	0.957% ↑
1967年	229万人	+21,695	0.945% ↑
1968年	231万人	+20,716	0.894% ↑
1969年	233万人	+20,048	0.858% ↑
1970年	235万人	+19,738	0.837% ↑
1971年	237万人	+19,290	0.812% ↑
1972年	239万人	+18,312	0.764% ↑
1973年	241万人	+21,506	0.890% ↑
1974年	243万人	+20,918	0.858% ↑
1975年	245万人	+16,633	0.677% ↑
1976年	247万人	+12,900	0.522% ↑
1977年	248万人	+15,241	0.613% ↑
1978年	249万人	+10,268	0.411% ↑
1979年	250万人	+6,060	0.242% ↑
1980年	251万人	+6,406	0.255% ↑
1981年	251万人	+10,016	0.397% ↑
1982年	253万人	+14,073	0.556% ↑
1983年	254万人	+15,840	0.622% ↑
1984年	256万人	+15,764	0.615% ↑
1985年	257万人	+17,151	0.665% ↑
1986年	259万人	+23,943	0.921% ↑
1987年	262万人	+28,427	1.083% ↑
1988年	265万人	+24,141	0.910% ↑
1989年	266万人	+1,037	0.039% ↑
1990年	266万人	-10,445	-0.393% ↓
1991年	264万人	-11,938	-0.451% ↓
1992年	261万人	-56,289	-2.153% ↓
1993年	256万人	-45,724	-1.783% ↓
1994年	252万人	-39,449	-1.565% ↓
1995年	248万人	-31,120	-1.252% ↓
1996年	245万人	-24,967	-1.016% ↓
1997年	243万人	-24,382	-1.002% ↓
1998年	241万人	-21,662	-0.899% ↓
1999年	239万人	-17,112	-0.716% ↓
2000年	236万人	-27,907	-1.178% ↓
2001年	233万人	-32,116	-1.373% ↓
2002年	231万人	-21,784	-0.942% ↓
2003年	228万人	-22,950	-1.003% ↓
2004年	226万人	-26,670	-1.178% ↓
2005年	223万人	-22,111	-0.987% ↓
2006年	221万人	-19,392	-0.874% ↓
2007年	220万人	-17,120	-0.778% ↓
2008年	217万人	-29,009	-1.332% ↓
2009年	214万人	-42,329	-1.976% ↓
2010年	209万人	-46,094	-2.197% ↓
2011年	205万人	-29,685	-1.441% ↓
2012年	203万人	-20,931	-1.029% ↓
2013年	201万人	-22,316	-1.109% ↓
2014年	199万人	-15,406	-0.773% ↓
2015年	197万人	-17,158	-0.868% ↓
2016年	195万人	-18,850	-0.962% ↓
2017年	194万人	-15,688	-0.808% ↓
2018年	192万人	-14,324	-0.743% ↓
2019年	191万人	-12,326	-0.644% ↓
2020年	190万人	-13,953	-0.734% ↓
2021年	188万人	-17,120	-0.908% ↓
2022年	188万人	+8,072	0.429% ↑
2023年	188万人	-5,406	-0.287% ↓
2024年	187万人	-15,643	-0.836% ↓
2025年	185万人	-20,982	-1.132% ↓
2026年	183万人	-14,267	-0.777% ↓
2027年	182万人	-14,475	-0.795% ↓
2028年	180万人	-14,509	-0.803% ↓
2029年	179万人	-14,666	-0.818% ↓
2030年	177万人	-15,063	-0.847% ↓
2031年	176万人	-14,438	-0.819% ↓
2032年	174万人	-14,519	-0.830% ↓
2033年	173万人	-14,254	-0.822% ↓
2034年	172万人	-13,751	-0.799% ↓
2035年	170万人	-13,395	-0.785% ↓
2036年	169万人	-13,420	-0.793% ↓
2037年	167万人	-13,057	-0.777% ↓
2038年	166万人	-13,054	-0.783% ↓
2039年	165万人	-13,178	-0.797% ↓
2040年	164万人	-12,756	-0.778% ↓
2041年	162万人	-12,893	-0.792% ↓
2042年	161万人	-12,441	-0.770% ↓
2043年	160万人	-12,586	-0.785% ↓
2044年	159万人	-12,516	-0.787% ↓
2045年	157万人	-12,848	-0.815% ↓
2046年	156万人	-12,528	-0.801% ↓
2047年	155万人	-12,639	-0.814% ↓
2048年	153万人	-12,759	-0.829% ↓
2049年	152万人	-12,833	-0.841% ↓
2050年	151万人	-12,826	-0.847% ↓
2051年	150万人	-12,764	-0.850% ↓
2052年	148万人	-13,607	-0.915% ↓
2053年	147万人	-13,748	-0.933% ↓
2054年	146万人	-13,923	-0.953% ↓
2055年	144万人	-13,929	-0.963% ↓
2056年	143万人	-14,226	-0.993% ↓
2057年	141万人	-14,278	-1.007% ↓
2058年	140万人	-14,155	-1.008% ↓
2059年	138万人	-14,055	-1.011% ↓
2060年	137万人	-14,173	-1.030% ↓
2061年	136万人	-13,820	-1.015% ↓
2062年	134万人	-13,722	-1.018% ↓
2063年	133万人	-13,686	-1.026% ↓
2064年	132万人	-13,746	-1.041% ↓
2065年	130万人	-13,689	-1.048% ↓
2066年	129万人	-13,205	-1.021% ↓
2067年	128万人	-13,281	-1.038% ↓
2068年	126万人	-13,093	-1.034% ↓
2069年	125万人	-12,655	-1.009% ↓
2070年	124万人	-12,567	-1.012% ↓
2071年	122万人	-12,445	-1.013% ↓
2072年	121万人	-12,093	-0.994% ↓
2073年	120万人	-11,996	-0.996% ↓
2074年	119万人	-12,011	-1.007% ↓
2075年	118万人	-11,928	-1.010% ↓
2076年	116万人	-11,749	-1.005% ↓
2077年	115万人	-11,539	-0.997% ↓
2078年	114万人	-11,483	-1.002% ↓
2079年	113万人	-11,474	-1.012% ↓
2080年	112万人	-11,217	-0.999% ↓
2081年	111万人	-11,001	-0.990% ↓
2082年	110万人	-10,809	-0.982% ↓
2083年	108万人	-10,682	-0.980% ↓
2084年	107万人	-10,394	-0.963% ↓
2085年	106万人	-10,089	-0.944% ↓
2086年	105万人	-10,028	-0.947% ↓
2087年	104万人	-9,942	-0.948% ↓
2088年	103万人	-9,733	-0.936% ↓
2089年	102万人	-9,598	-0.932% ↓
2090年	102万人	-9,573	-0.938% ↓
2091年	101万人	-9,533	-0.943% ↓
2092年	100万人	-9,458	-0.945% ↓
2093年	99万人	-9,364	-0.944% ↓
2094年	98万人	-9,409	-0.958% ↓
2095年	97万人	-9,424	-0.969% ↓
2096年	96万人	-9,480	-0.984% ↓
2097年	95万人	-9,413	-0.987% ↓
2098年	94万人	-9,544	-1.011% ↓
2099年	93万人	-9,543	-1.021% ↓
2100年	92万人	-9,504	-1.027% ↓