フィンランドの1950年～2100年総人口推移｜実データと未来予測を徹底解説

出典：国連事務局(United Nations) World Population Prospects 2024

国連事務局経済社会局人口部の最新データによると、フィンランドの人口は1950年の約400万人から2024年には560万人を超えるまで増加しました。しかし、その後は減少傾向に転じ、2100年には約460万人まで減少する見込みです。この人口動態は、出生率の低下、高齢化の進行、そして移民政策の影響を反映しています。

「フィンランド」総人口推移（過去）

「フィンランド」総人口推移（未来予測）

フィンランドってどんなところ?

正式名称: フィンランド共和国
英語名: Finland
首都: ヘルシンキ（Helsinki）
地域: ヨーロッパ /北欧
総人口: 560万人
面積: 303,948 ㎢

「フィンランド」の総人口推移について

フィンランドの人口動態は、他の先進国と同様に長期的な変化を示しています。1950年から2024年までの間、人口は着実に増加し続けました。これは、第二次世界大戦後の経済発展、生活水準の向上、そして医療の進歩などによる出生率の安定と寿命の延延が寄与しています。1970年代に一時的な安定期を迎えた後も、総人口は引き続き緩やかに増加していきました。

しかしながら、2024年以降のデータは、人口減少への転換を明示しています。この減少は出生率が人口を維持するために必要な水準を下回り続けていることが主因です。フィンランドに限らない北欧諸国では、高い生活水準により総合的な人口動態は比較的安定していると認識されていますが、近年、出生率の低下傾向が進行しています。例えば、2050年になると人口は535万人にまで減少し、2100年には460万人に達する予測です。

少子高齢化もこの減少傾向を加速させる要因の一つです。フィンランドでは高齢化が急速に進行しており、生産世代の割合が減少しています。これにより、労働力の減少や社会保障制度への負担の増大が懸念されています。この現象は日本、ドイツ、イタリアといった他の高齢化が深刻な先進国においてもみられる共通の課題です。ただし、フィンランドでは移民政策を積極的に推進しており、過去数十年で一定の労働力補填を達成してきました。この点で、より規模の大きい移民受け入れ国であるアメリカやカナダと同様の手段を部分的に採用しています。

フィンランドに見られる現象の持続性は、他の先進国だけでなく、世界全体の人口動向に与える影響を考慮する必要があります。人口減少が進む一方、インドやアフリカ諸国などの地域では人口が増加を続けており、これが地政学的な影響を持つ可能性が高まります。フィンランドのような労働力の減少に直面している先進国では、国際協力体制の構築が欠かせません。

フィンランドの人口減少問題への具体的な対策としては、以下の項目が挙げられます。まず出生率を向上させるために、育児休暇や子育て支援制度のさらなる充実が必要です。次いで、移民政策の一層の拡大とその社会的受け入れ環境の整備が求められます。さらに、AI技術の導入や自動化の促進による生産性向上も、労働力不足への重要な解決策となります。自然災害や疫病が人口動態に与えうるリスクについても慎重に分析し、予防対策を講じることも必要です。

結論として、フィンランドの人口減少は国内のみならずグローバルな課題とも密接に関連しています。政策的努力を多面的に強化し、人々が安心して暮らし働ける社会の構築を進めることが不可欠です。また、国際的な視野に立脚した持続可能な人口管理と多文化共生型社会の模索が、未来の安定につながるでしょう。

1950年から2100年までの「フィンランド」の総人口推移

年度	総人口	人口変化	増加率
1950年	400万人	+43,554	1.087% ↑
1951年	404万人	+34,918	0.863% ↑
1952年	409万人	+51,465	1.258% ↑
1953年	413万人	+46,394	1.121% ↑
1954年	418万人	+48,586	1.160% ↑
1955年	423万人	+47,299	1.117% ↑
1956年	428万人	+46,169	1.078% ↑
1957年	432万人	+38,338	0.887% ↑
1958年	435万人	+33,054	0.758% ↑
1959年	439万人	+36,682	0.835% ↑
1960年	442万人	+33,070	0.747% ↑
1961年	446万人	+29,672	0.665% ↑
1962年	449万人	+31,799	0.708% ↑
1963年	452万人	+32,537	0.719% ↑
1964年	454万人	+17,840	0.392% ↑
1965年	456万人	+12,287	0.269% ↑
1966年	458万人	+22,295	0.487% ↑
1967年	460万人	+28,121	0.610% ↑
1968年	462万人	+13,271	0.287% ↑
1969年	462万人	-19,794	-0.428% ↓
1970年	460万人	-15,764	-0.342% ↓
1971年	461万人	+27,409	0.594% ↑
1972年	463万人	+27,433	0.591% ↑
1973年	466万人	+25,299	0.542% ↑
1974年	469万人	+23,582	0.503% ↑
1975年	471万人	+18,044	0.383% ↑
1976年	472万人	+10,293	0.218% ↑
1977年	473万人	+16,203	0.342% ↑
1978年	475万人	+11,120	0.234% ↑
1979年	476万人	+13,266	0.278% ↑
1980年	477万人	+16,555	0.346% ↑
1981年	479万人	+24,442	0.509% ↑
1982年	482万人	+29,626	0.614% ↑
1983年	485万人	+28,185	0.580% ↑
1984年	488万人	+23,891	0.489% ↑
1985年	490万人	+16,979	0.346% ↑
1986年	491万人	+15,010	0.305% ↑
1987年	493万人	+12,993	0.263% ↑
1988年	494万人	+15,751	0.318% ↑
1989年	496万人	+20,045	0.404% ↑
1990年	498万人	+24,052	0.482% ↑
1991年	501万人	+30,558	0.609% ↑
1992年	504万人	+25,978	0.515% ↑
1993年	506万人	+22,906	0.452% ↑
1994年	508万人	+20,831	0.409% ↑
1995年	510万人	+18,097	0.354% ↑
1996年	512万人	+15,491	0.302% ↑
1997年	513万人	+14,926	0.290% ↑
1998年	515万人	+12,320	0.239% ↑
1999年	516万人	+11,616	0.225% ↑
2000年	517万人	+9,755	0.188% ↑
2001年	518万人	+13,784	0.266% ↑
2002年	520万人	+11,366	0.219% ↑
2003年	521万人	+13,452	0.258% ↑
2004年	522万人	+16,934	0.324% ↑
2005年	524万人	+18,934	0.361% ↑
2006年	526万人	+21,395	0.406% ↑
2007年	528万人	+23,532	0.445% ↑
2008年	531万人	+25,802	0.486% ↑
2009年	533万人	+25,157	0.471% ↑
2010年	536万人	+23,831	0.444% ↑
2011年	538万人	+25,950	0.482% ↑
2012年	541万人	+25,511	0.471% ↑
2013年	543万人	+24,652	0.453% ↑
2014年	546万人	+20,610	0.377% ↑
2015年	547万人	+15,457	0.282% ↑
2016年	549万人	+16,046	0.292% ↑
2017年	550万人	+9,808	0.178% ↑
2018年	551万人	+4,873	0.088% ↑
2019年	552万人	+7,172	0.130% ↑
2020年	552万人	+8,534	0.154% ↑
2021年	554万人	+14,392	0.260% ↑
2022年	556万人	+42,056	0.755% ↑
2023年	560万人	+21,717	0.388% ↑
2024年	561万人	+10,533	0.188% ↑
2025年	562万人	+1,505	0.027% ↑
2026年	562万人	-4,687	-0.083% ↓
2027年	561万人	-6,789	-0.121% ↓
2028年	560万人	-7,599	-0.135% ↓
2029年	560万人	-8,464	-0.151% ↓
2030年	559万人	-8,984	-0.161% ↓
2031年	558万人	-9,678	-0.173% ↓
2032年	557万人	-9,995	-0.179% ↓
2033年	556万人	-10,502	-0.189% ↓
2034年	555万人	-11,000	-0.198% ↓
2035年	554万人	-11,458	-0.207% ↓
2036年	552万人	-11,760	-0.213% ↓
2037年	551万人	-12,103	-0.219% ↓
2038年	550万人	-12,141	-0.221% ↓
2039年	549万人	-12,337	-0.225% ↓
2040年	548万人	-12,125	-0.221% ↓
2041年	546万人	-12,319	-0.225% ↓
2042年	545万人	-12,251	-0.225% ↓
2043年	544万人	-12,640	-0.232% ↓
2044年	543万人	-12,499	-0.230% ↓
2045年	541万人	-12,802	-0.236% ↓
2046年	540万人	-12,760	-0.236% ↓
2047年	539万人	-13,168	-0.244% ↓
2048年	537万人	-13,471	-0.250% ↓
2049年	536万人	-13,810	-0.257% ↓
2050年	535万人	-14,190	-0.265% ↓
2051年	533万人	-14,921	-0.280% ↓
2052年	532万人	-15,127	-0.284% ↓
2053年	530万人	-15,252	-0.287% ↓
2054年	529万人	-15,736	-0.297% ↓
2055年	527万人	-16,100	-0.305% ↓
2056年	525万人	-16,069	-0.306% ↓
2057年	524万人	-15,718	-0.300% ↓
2058年	522万人	-14,793	-0.283% ↓
2059年	521万人	-15,226	-0.292% ↓
2060年	519万人	-14,964	-0.288% ↓
2061年	518万人	-14,565	-0.281% ↓
2062年	516万人	-14,140	-0.274% ↓
2063年	515万人	-14,257	-0.277% ↓
2064年	514万人	-14,037	-0.273% ↓
2065年	512万人	-14,167	-0.276% ↓
2066年	511万人	-13,256	-0.259% ↓
2067年	509万人	-13,340	-0.262% ↓
2068年	508万人	-13,378	-0.263% ↓
2069年	507万人	-13,200	-0.260% ↓
2070年	505万人	-13,565	-0.268% ↓
2071年	504万人	-13,657	-0.271% ↓
2072年	503万人	-13,813	-0.274% ↓
2073年	501万人	-14,226	-0.283% ↓
2074年	500万人	-14,672	-0.293% ↓
2075年	498万人	-14,755	-0.296% ↓
2076年	497万人	-15,204	-0.306% ↓
2077年	495万人	-15,184	-0.306% ↓
2078年	494万人	-15,018	-0.304% ↓
2079年	492万人	-15,489	-0.314% ↓
2080年	491万人	-15,793	-0.321% ↓
2081年	489万人	-15,772	-0.322% ↓
2082年	488万人	-15,737	-0.322% ↓
2083年	486万人	-15,338	-0.315% ↓
2084年	485万人	-15,240	-0.314% ↓
2085年	483万人	-15,821	-0.327% ↓
2086年	481万人	-15,912	-0.330% ↓
2087年	480万人	-15,928	-0.332% ↓
2088年	478万人	-15,480	-0.323% ↓
2089年	477万人	-15,471	-0.324% ↓
2090年	475万人	-15,625	-0.329% ↓
2091年	474万人	-15,429	-0.325% ↓
2092年	472万人	-15,107	-0.320% ↓
2093年	471万人	-15,272	-0.324% ↓
2094年	469万人	-15,055	-0.321% ↓
2095年	468万人	-15,308	-0.327% ↓
2096年	466万人	-15,231	-0.327% ↓
2097年	464万人	-15,640	-0.336% ↓
2098年	463万人	-15,962	-0.344% ↓
2099年	461万人	-16,107	-0.349% ↓
2100年	460万人	-16,870	-0.367% ↓