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イルリサット・アイスフィヨルド

ヨーロッパ / デンマーク / 自然遺産

基本情報

遺跡名称 イルリサット・アイスフィヨルド
遺跡名称(英語) Ilulissat Icefjord
国名 デンマーク
登録区分 自然遺産  
登録基準(登録基準とは) (vii)(viii)
世界遺産登録年 2004年
資産面積 402400ha

世界遺産「イルリサット・アイスフィヨルド」の登録理由や特徴について

イグリッサット・アイスフィヨルド(Ilulissat Icefjord)は、グリーンランドの西海岸、北極圏から250kmの位置にあります。この場所は、セレメク・クヤレク(Sermeq Kujalleq)と呼ばれる氷河の海口であり、グリーンランドの氷冠が海に達する数少ない氷河の一つです。セレメク・クヤレク氷河は、世界で最も速く、かつ活発な氷河の一つとされており、毎年35立方キロメートル以上の氷を放出しています。これはグリーンランド全体での氷の放出量の約10%に相当し、南極大陸外では最も多くの氷をカーブする氷河となっています。

この氷河は250年以上にわたり研究されてきました。その研究を通じて、気候変動や氷冠の氷河学に関する我々の理解が深まっています。イグリッサット・アイスフィヨルドの特徴的な景観は、巨大な氷シートと、急速に移動する氷河からカーブされる氷の音が重なり合い、アイスバーグで覆われたフィヨルドに織りなすドラマティックな自然現象が挙げられます。この独特の光景は、訪れる人々に深い感動を与えます。

また、イグリッサット地域は、地元の文化やサステナビリティに関する取り組みが進んでおり、地元の住民との結びつきも強い場所です。観光客にとっては、この地の壮大な自然を体験できる貴重な機会だけでなく、グリーンランドの生態系や文化について学ぶことができる場でもあります。さらに、アイスフィヨルドはUNESCOの世界遺産に登録されており、その保護の重要性が高まっています。

イグリッサット・アイスフィヨルドは、地球温暖化による氷河の減少が進行中の現代において、特に注目されています。訪れることができる限られた場所で、自然の偉大さとその危機的な状況を直接目の当たりにすることができ、来訪者にさまざまなメッセージを伝えています。この地域を訪れた人々は、自然の力強さと同時に、その脆弱性を実感することで、より良い未来に向けた行動の必要性を感じることでしょう。

「イルリサット・アイスフィヨルド」はどこにある?