基本情報
遺跡名称 | バビロン |
遺跡名称(英語) | Babylon |
国名 | イラク |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (iii)(vi) |
世界遺産登録年 | 2019年 |
資産面積 | 1054.3ha |
世界遺産「バビロン」の登録理由や特徴について
バビロン(Babylon)は、現代のイラクに位置する歴史的都市であり、かつて新バビロニア帝国の首都であった場所です。バグダッドから約85キロ南に位置し、その遺跡は紀元前626年から紀元前539年までの間に繁栄を極めていました。バビロンの遺跡には、外壁や内壁、門、宮殿、寺院などが含まれており、古代世界で最も影響力のある帝国の一つに対するユニークな証言を提供しています。
この都市は、古代の偉大な支配者であるハンムラビ王やネブカドネザル王など、数々の帝国の中心地であり、新バビロニア帝国が最も栄えた時期における創造性の表現を示しています。特に、ネブカドネザル2世によって建設された「空中庭園」は、古代世界の七不思議の一つとして広く知られ、バビロンの名を世界中に知らしめました。この庭園は、当時の洗練された技術と美の感覚を示すものであり、後世の芸術や宗教文化に多大な影響を与えました。
バビロンの遺跡は、その壮大な建築と歴史的意義から、ユネスコの世界遺産に登録されています。遺跡群は、現在も多くの考古学者や歴史家の関心を引き、発掘作業が続けられています。これにより、古代メソポタミア文明の理解が深まりつつあり、バビロンが持つ多様な文化的遺産が再評価されています。
バビロンは、古代の科学、文学、法律の発展にも寄与しました。特に、ハンムラビ法典は、世界最古の法典の一つとされ、法律の概念と公正なルールの重要性を示すものとして高く評価されています。また、天文学や数学の発展にも寄与し、極めて高度な知識体系を築いていました。
しかし、時の流れと共にバビロンは衰退し、多くの部分が失われてしまいました。それでもなお、その影響力は今なお健在で、新しい発見があるたびにその歴史は鮮やかに蘇ります。バビロンは、単なる遺跡以上の存在であり、我々が古代文明を学ぶための貴重な窓口として、未来に向かってその重要性を持ち続けることでしょう。
「バビロン」はどこにある?