基本情報
遺跡名称 | ケニア山国立公園/自然林 |
遺跡名称(英語) | Mount Kenya National Park/Natural Forest |
国名 | ケニア |
登録区分 | 自然遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (vii)(ix) |
世界遺産登録年 | 1997年 |
資産面積 | 202334ha |
世界遺産「ケニア山国立公園/自然林」の登録理由や特徴について
マウントケニア国立公園および自然林は、アフリカの最高峰の一つで、標高5,199メートルを誇るマウントケニアを中心に広がっています。これは、古代に活動していた絶滅した火山であり、約310万年前から260万年前の間に、最大で6,500メートルの高さに達したと考えられています。公園内には、急速に減少している12の氷河が存在し、U字型の氷河谷の頭には4つの副峰がそびえています。この壮大な氷河に覆われた山頂と、森林に覆われた中腹の景観は、東アフリカでも最も印象的な風景の一つです。
マウントケニアの植物相、特にアフロアルパインの植物群は、独特な進化と生態系のプロセスを示しており、世界的に重要な生物学的多様性の一例と言えます。また、エコロジーの遷移ゾーンに位置するこの地域には、山の生態系と半乾燥のサバンナ草原の間に広がる美しい台地や生物多様性に富んだ乾燥地が含まれています。これらの生息地は、特にアフリカ象の伝統的な移動経路にもなっており、野生動物の保護に重要な役割を果たしています。
公園内の植物相は、主に高山性の植生で構成され、特にユニークな環境を形成しています。例えば、特有の花や苔、非常に長寿命の植物が進化しており、世界中の研究者にとって貴重な研究対象となっています。また、マウントケニア周辺には、リワ野生動物保護区やンガレンダレ森林保護区があり、これらの地域はさらに多様な植物と動物が生息しています。
これらの特徴により、マウントケニア国立公園はユネスコの世界遺産にも登録されており、その保護と持続可能な利用が求められています。登山やトレッキング、野生動物観察などを通じて、観光客はこの特異な生態系を体験することができ、務めてこの貴重な自然遺産を守る意識を高めています。マウントケニア国立公園は、自然の美しさと生物多様性を体感できる貴重な場所であると同時に、私たち人間が自然とどのように共生していくかを考える契機となる場所でもあります。
「ケニア山国立公園/自然林」はどこにある?