基本情報
遺跡名称 | サンガ川流域の3カ国保護地域 |
遺跡名称(英語) | Sangha Trinational |
国名 | コンゴ |
登録区分 | 自然遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (ix)(x) |
世界遺産登録年 | 2012年 |
資産面積 | 746309ha |
世界遺産「サンガ川流域の3カ国保護地域」の登録理由や特徴について
サンガ・トリナショナル(Sangha Trinational)は、アフリカ中央部のコンゴ盆地の北西部に位置し、カメルーン、中央アフリカ共和国、そしてコンゴ共和国の国境にまたがる広大な自然保護地域です。この地域は、約750,000ヘクタールに及ぶ3つの隣接する国立公園から成り立っており、その大部分は人間の活動から解放された未開発の状態を保っています。サンガ・トリナショナルは、湿潤熱帯雨林の生態系が広がり、豊かな動植物の多様性が特徴です。
この地域は、ナイルワニやゴリアテ・タイガーフィッシュなどの大きな捕食者を含む多様な生物が生息しており、特に森林清浄地では草本植物が豊富に生育しています。ここには、森林ゾウや絶滅危惧種に指定されている西部低地ゴリラ、さらには危機的状況にあるチンパンジーなど、多くの重要な動物種が生息しています。これらの動物は、サンガ・トリナショナルの生態系において重要な役割を果たし、環境保護の観点からも非常に重要です。
この地域の特筆すべき点は、広大な環境が生態的および進化的なプロセスの継続を可能にしていることです。多様な生物種が共存し、厳しい自然環境の中でそれぞれの生態系が機能しています。また、サンガ・トリナショナルは、国際的な協力の象徴でもあり、コンゴ盆地の他の地域との生物多様性の保護を目的とした国際的な取り組みの一環として位置付けられています。
ユネスコの世界遺産に登録されているサンガ・トリナショナルは、自然環境の保護だけでなく、近隣諸国が共有する文化的な価値をも反映しています。地元のコミュニティは、この地域の生態系を守りながら、持続可能な形での資源利用を模索しており、地元経済の発展に寄与しています。
サンガ・トリナショナルの豊かな自然環境と貴重な生物多様性は、将来の世代にも受け継ぐべき大切な遺産です。私たちは、この素晴らしい地域が長く保護され、引き続き多くの生物たちの故郷であり続けることを願っています。サンガ・トリナショナルは、自然を愛する全ての人々にとっての宝であり、これからの生物保護のモデルケースとなることが期待されています。
「サンガ川流域の3カ国保護地域」はどこにある?