基本情報
遺跡名称 | アイールとテネレの自然保護区群 |
遺跡名称(英語) | Air and Ténéré Natural Reserves |
国名 | ニジェール |
登録区分 | 自然遺産 危機遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (vii)(ix)(x) |
世界遺産登録年 | 1991年 |
資産面積 | 7736000ha |
世界遺産「アイールとテネレの自然保護区群」の登録理由や特徴について
エアル・アンド・テネレ自然保護区は、アフリカで最も広大な保護地域であり、その面積は約770万ヘクタールに及びます。この地域は、全体の面積のわずか6分の1が保護された聖域として考えられています。この保護区は、火山岩の塊であるアイール山地を含み、サハラ砂漠のテネレ地域に位置しています。アイールは、気候や動植物の点で孤立した小さなサヘル地域として知られています。エアル・アンド・テネレ自然保護区は、傑出した多様性を持つ風景、植物種、野生動物を誇っており、自然の美しさを保護する重要な拠点となっています。
この保護区の地形は非常に多様で、砂漠、草原、岩山、潅木地帯などが広がっています。ここには、北アフリカ特有の動植物が生息し、その生態系は非常に独自のものとなっています。特に、代表的な動物種としては、アフリカトビウサギ、メンフクロウ、ヒツジ、さらには絶滅危惧種であるアトラスヒョウなどが挙げられます。これらの生物は、過酷な環境にもかかわらず、この地域で生き残るために適応してきました。
エアル・アンド・テネレ自然保護区は、地元の遊牧民や先住民族の文化とも深く結びついています。彼らはこの地域で何世代にもわたって生活しており、自然との共存を尊重した伝統的な生活様式を守っています。保護区内の自然環境を維持することは、これらの文化の存続にも寄与します。
この自然保護区は、1988年にユネスコの世界遺産に登録され、自然保護の重要性を示す象徴的な場所となりました。また、エアル・アンド・テネレ自然保護区は、さまざまな環境問題に直面しています。気候変動や人間の活動が生態系に与える影響は無視できず、持続可能な管理が求められています。
この地域を訪れる観光客にとっては、壮大な自然景観や多様な野生動物を観察できる貴重な体験が待っています。しかし、訪問者は自然環境の保護に配慮し、地元の文化を尊重することが重要です。エアル・アンド・テネレ自然保護区は、単に美しい風景を楽しむ場所であるだけでなく、自然と文化の調和を学ぶ場でもあるのです。
「アイールとテネレの自然保護区群」はどこにある?