スロベニアの1950年～2100年総人口推移｜実データと未来予測を徹底解説

出典：国連事務局(United Nations) World Population Prospects 2024

国連事務局経済社会局人口部が発表した人口推移の最新データによると、スロベニアの人口は1950年の約144万人から2024年に約211万人へと増加しました。しかし、この増加傾向は2024年をピークに減少へ転じると見込まれ、2100年には約163万人に縮小すると予測されています。これは、出生率の低下や高齢化、移民動態などが影響しており、他の多くのヨーロッパ諸国が直面する状況とも共通しています。

「スロベニア」総人口推移（過去）

「スロベニア」総人口推移（未来予測）

スロベニアってどんなところ?

正式名称: スロベニア共和国
英語名: Slovenia
首都: リュブリャナ（Ljubljana）
地域: ヨーロッパ /南ヨーロッパ
総人口: 211万人
面積: 20,136 ㎢

「スロベニア」の総人口推移について

スロベニアの人口推移を振り返ると、1950年の時点では約144万人の人口を抱えていました。その後、特に1960年代から1980年代にかけて安定的に増加し、1990年代までほぼ停滞したものの、2000年代初頭から再び上昇に転じています。2024年には約211万人と過去最大に達する見込みですが、それ以降は減少傾向が顕著となり、2100年には約163万人まで縮小する予測です。これは、スロベニアが抱えるいくつかの人口動態的課題を反映しています。

最も大きな要因となるのが出生率の低下です。スロベニアは、ヨーロッパ全体で見られるように、一人当たりの子どもの数が減少しており、少子化が進んでいます。加えて、高齢社会への突入による自然減少（死亡数が出生数を上回る現象）も人口減少を加速させています。これには長寿化に伴う高齢化率の上昇が関係しており、医療の発達や生活水準の向上が寄与する一方、現役世代の負担増加と労働力の確保が不可欠な課題となっています。

スロベニアの移民動態も重要な側面です。これまでのデータからは若干の移民による人口増加が見られますが、今後は出生率の減少を補完するほどの規模にはならない可能性があります。周辺国である中欧や東欧地域も似たような課題に直面しており、他国との競争や社会統合の困難さが背景にあります。特に隣接するオーストリアやクロアチアとの労働市場競争がスロベニア経済全体に影響を及ぼす可能性があります。

人口減少が続くと、高齢者向けの福祉や医療サービスの負担が増え、経済成長や技術イノベーションへの影響が懸念されます。また、地域衝突や資源エネルギー争奪などの地政学的リスクとも無縁ではありません。特に気候変動に伴う環境難民の動きが拡大する中、スロベニアがどのように移民政策や持続可能な経済モデルを構築するかが問われています。

未来に向けて、効果的な少子化対策として育児支援や教育機関の強化、女性の労働参加の促進が重要です。移民政策の強化も人口減少への短中期的な解決策として考慮するべきです。同時に、国際協力を通じた地域間の資源共有や気候変動への対応も欠かせません。政府や国際機関と協力することで、スロベニアは国内の人口構造や経済の課題に立ち向かう必要があります。

結論として、スロベニアの人口動態はヨーロッパ全域で共有される重要な課題を映し出しています。スロベニア政府がこれに適切に対応するためには、社会福祉政策や移民政策、地域協力を組み合わせた包括的なアプローチが求められます。それにより、減少する人口を背景にしても、国の持続可能な成長と幸福度の向上を実現できる可能性があります。

1950年から2100年までの「スロベニア」の総人口推移

年度	総人口	人口変化	増加率
1950年	144万人	+16,195	1.120% ↑
1951年	146万人	+16,544	1.131% ↑
1952年	147万人	+17,326	1.171% ↑
1953年	149万人	+18,456	1.232% ↑
1954年	151万人	+17,634	1.164% ↑
1955年	153万人	+16,429	1.072% ↑
1956年	154万人	+15,841	1.023% ↑
1957年	156万人	+14,927	0.954% ↑
1958年	157万人	+13,858	0.878% ↑
1959年	159万人	+13,282	0.834% ↑
1960年	160万人	+12,644	0.788% ↑
1961年	161万人	+14,327	0.885% ↑
1962年	163万人	+14,716	0.901% ↑
1963年	164万人	+13,995	0.850% ↑
1964年	166万人	+13,824	0.832% ↑
1965年	167万人	+14,119	0.843% ↑
1966年	168万人	+14,517	0.859% ↑
1967年	170万人	+13,951	0.819% ↑
1968年	171万人	+12,161	0.708% ↑
1969年	172万人	+11,354	0.657% ↑
1970年	173万人	+11,002	0.632% ↑
1971年	175万人	+14,698	0.839% ↑
1972年	176万人	+16,314	0.923% ↑
1973年	178万人	+16,395	0.919% ↑
1974年	180万人	+16,535	0.918% ↑
1975年	181万人	+16,588	0.913% ↑
1976年	183万人	+16,930	0.923% ↑
1977年	185万人	+16,998	0.918% ↑
1978年	186万人	+17,396	0.931% ↑
1979年	188万人	+17,380	0.922% ↑
1980年	190万人	+16,946	0.890% ↑
1981年	191万人	+6,101	0.319% ↑
1982年	191万人	+664	0.035% ↑
1983年	192万人	+10,095	0.525% ↑
1984年	193万人	+8,608	0.445% ↑
1985年	194万人	+8,923	0.460% ↑
1986年	196万人	+37,805	1.924% ↑
1987年	198万人	+8,565	0.431% ↑
1988年	199万人	+2,427	0.122% ↑
1989年	199万人	+1,457	0.073% ↑
1990年	199万人	+3,640	0.182% ↑
1991年	199万人	-1,268	-0.063% ↓
1992年	199万人	-5,401	-0.271% ↓
1993年	199万人	-4,695	-0.236% ↓
1994年	198万人	-402	-0.020% ↓
1995年	198万人	+68	0.003% ↑
1996年	198万人	-2,672	-0.134% ↓
1997年	198万人	-2,119	-0.107% ↓
1998年	198万人	-6,547	-0.331% ↓
1999年	198万人	+8,806	0.444% ↑
2000年	198万人	+2,438	0.123% ↑
2001年	198万人	+3,288	0.165% ↑
2002年	199万人	+497	0.025% ↑
2003年	199万人	+1,340	0.067% ↑
2004年	199万人	+770	0.039% ↑
2005年	199万人	+5,967	0.299% ↑
2006年	200万人	+6,434	0.321% ↑
2007年	201万人	+15,653	0.777% ↑
2008年	202万人	+6,203	0.306% ↑
2009年	203万人	+14,842	0.729% ↑
2010年	204万人	+3,166	0.155% ↑
2011年	204万人	+5,218	0.255% ↑
2012年	205万人	+3,816	0.186% ↑
2013年	205万人	+2,425	0.118% ↑
2014年	205万人	+1,493	0.073% ↑
2015年	205万人	+1,600	0.078% ↑
2016年	206万人	+1,252	0.061% ↑
2017年	206万人	+822	0.040% ↑
2018年	206万人	+13,319	0.644% ↑
2019年	208万人	+14,599	0.701% ↑
2020年	210万人	+23,361	1.111% ↑
2021年	211万人	-1,212	-0.057% ↓
2022年	211万人	+4,680	0.221% ↑
2023年	211万人	+1,656	0.078% ↑
2024年	211万人	-1,055	-0.050% ↓
2025年	211万人	-2,194	-0.104% ↓
2026年	211万人	-2,803	-0.133% ↓
2027年	211万人	-3,259	-0.154% ↓
2028年	210万人	-4,163	-0.198% ↓
2029年	210万人	-4,440	-0.211% ↓
2030年	209万人	-4,708	-0.224% ↓
2031年	209万人	-5,049	-0.241% ↓
2032年	208万人	-5,001	-0.239% ↓
2033年	208万人	-5,152	-0.247% ↓
2034年	207万人	-4,940	-0.238% ↓
2035年	207万人	-5,249	-0.253% ↓
2036年	206万人	-5,475	-0.265% ↓
2037年	206万人	-5,761	-0.279% ↓
2038年	205万人	-5,184	-0.252% ↓
2039年	205万人	-5,419	-0.264% ↓
2040年	204万人	-5,217	-0.255% ↓
2041年	204万人	-5,680	-0.278% ↓
2042年	203万人	-6,142	-0.302% ↓
2043年	202万人	-6,278	-0.309% ↓
2044年	202万人	-6,480	-0.320% ↓
2045年	201万人	-6,585	-0.327% ↓
2046年	200万人	-6,590	-0.328% ↓
2047年	200万人	-6,831	-0.341% ↓
2048年	199万人	-6,780	-0.340% ↓
2049年	198万人	-7,333	-0.369% ↓
2050年	198万人	-7,806	-0.394% ↓
2051年	197万人	-8,021	-0.406% ↓
2052年	196万人	-8,553	-0.435% ↓
2053年	195万人	-8,655	-0.442% ↓
2054年	194万人	-9,057	-0.465% ↓
2055年	193万人	-9,356	-0.483% ↓
2056年	192万人	-9,314	-0.483% ↓
2057年	191万人	-9,906	-0.516% ↓
2058年	191万人	-9,278	-0.486% ↓
2059年	190万人	-9,884	-0.520% ↓
2060年	189万人	-10,161	-0.537% ↓
2061年	188万人	-9,869	-0.525% ↓
2062年	187万人	-9,621	-0.514% ↓
2063年	186万人	-9,586	-0.515% ↓
2064年	185万人	-9,861	-0.533% ↓
2065年	184万人	-9,580	-0.520% ↓
2066年	183万人	-9,134	-0.498% ↓
2067年	182万人	-8,982	-0.493% ↓
2068年	181万人	-9,206	-0.507% ↓
2069年	180万人	-9,089	-0.504% ↓
2070年	179万人	-8,490	-0.473% ↓
2071年	178万人	-8,270	-0.463% ↓
2072年	177万人	-7,931	-0.446% ↓
2073年	177万人	-8,137	-0.459% ↓
2074年	176万人	-7,632	-0.433% ↓
2075年	175万人	-7,200	-0.410% ↓
2076年	174万人	-6,830	-0.390% ↓
2077年	174万人	-6,605	-0.379% ↓
2078年	173万人	-6,609	-0.381% ↓
2079年	172万人	-6,089	-0.352% ↓
2080年	172万人	-6,080	-0.353% ↓
2081年	171万人	-5,571	-0.324% ↓
2082年	171万人	-5,293	-0.309% ↓
2083年	170万人	-5,219	-0.306% ↓
2084年	170万人	-4,949	-0.291% ↓
2085年	169万人	-4,845	-0.285% ↓
2086年	169万人	-4,897	-0.289% ↓
2087年	168万人	-4,603	-0.273% ↓
2088年	168万人	-4,395	-0.261% ↓
2089年	167万人	-4,362	-0.260% ↓
2090年	167万人	-4,518	-0.270% ↓
2091年	166万人	-4,166	-0.249% ↓
2092年	166万人	-4,188	-0.251% ↓
2093年	166万人	-4,235	-0.255% ↓
2094年	165万人	-4,153	-0.251% ↓
2095年	165万人	-4,205	-0.254% ↓
2096年	164万人	-4,222	-0.256% ↓
2097年	164万人	-4,345	-0.264% ↓
2098年	164万人	-4,067	-0.248% ↓
2099年	163万人	-4,194	-0.256% ↓
2100年	163万人	-4,413	-0.270% ↓