バルバドスの1950年～2100年総人口推移｜実データと未来予測を徹底解説

出典：国連事務局(United Nations) World Population Prospects 2024

国連経済社会局人口部が発表した最新データによると、バルバドスの総人口は、1950年には約21万人で、その後1970年代初頭まで着実に増加していました。2023年には約28.2万人に達し、以後数年間もわずかな増加傾向を示すと見られます。一方、2030年代以降には人口減少が始まり、2100年には約19.5万人まで減少すると予測されています。この長期的な人口減少は高齢化社会の進展と若年人口の減少が主要因とされています。

「バルバドス」総人口推移（過去）

「バルバドス」総人口推移（未来予測）

バルバドスってどんなところ?

正式名称: バルバドス
英語名: Barbados
首都: ブリッジタウン（Bridgetown）
地域: 南アメリカ /カリブ海
総人口: 28万人
面積: 430 ㎢

「バルバドス」の総人口推移について

バルバドスはカリブ海に位置する小規模な島国で、その総人口推移は島の社会経済的状況や地理的条件、さらに国際的な情勢による影響を反映しています。1950年時点では総人口約21万人から始まり、1960年代までは出生率が高いことから増加基調にありました。しかし1970年代以降は、人口増加速度が停滞し、長期的な低成長期に入りました。21世紀初頭には約28万人まで成長しましたが、以降は高齢化の進行と出生率の持続的な低下により、2030年代から人口減少が始まり、2100年には約19.5万人まで縮小すると予測されています。

このような人口動態の背景としては、まず第一に高齢化に伴う総人口の減少が挙げられます。高齢化とは、平均寿命の上昇と出生率の低下の双方が同時に進む現象であり、特に日本やドイツなど、先進国で顕著に見られる傾向です。近年のデータではバルバドスでも同様の傾向が進み、若年層の人口の比率が低下しています。このような若年人口の減少は、労働力不足や年金制度の持続可能性への懸念など、経済や社会保障システムに対して深刻な影響を及ぼしかねません。

さらに、地域的な地理的要因や移民動向も人口動態に影響を与えています。バルバドスでは、1950年代から継続的に海外への移民が、特に若年層を中心に続いており、カナダ、アメリカ、イギリスなどを行き先とする例が多いです。このような社会内部の移住は、国内の出生率や総人口の維持を困難にする要因となっています。

将来的な課題として、バルバドスが安定的かつ持続可能な経済構造を維持し、高齢化社会に対応していく必要性が強調されます。具体的には、人口減少に対応するための移民政策の強化や、労働力確保のための外国人人材の受け入れを検討すべきです。日本のように移民政策を限定的に取り入れることが持続的な解決策となり得る可能性があります。また、出生率の低下に対する対策として、育児支援や働き方改革、教育制度への投資を通じた若年層の生活基盤の向上が必要とされます。

加えて、地政学的背景も人口動態に関連があると言えます。バルバドスのような島国は、気候変動や自然災害（例：ハリケーン）の影響を受けやすく、こうした環境リスクは、人口の国外流出の要因となります。気候変動への対策や緊急時の支援システムの強化を通じて、人々が安心して暮らせる環境を整備することが、移民や人口減少への抑止効果を期待できるでしょう。

結論として、バルバドスの人口動態は、世界的な少子高齢化の一環として捉えることが出来、その解決には国内的な政策努力と地域的、国際的な協力が不可欠です。国や国際機関は、人口減少のペースを緩やかにするための具体的な政策を講じる必要があります。例えば、地域間協力の枠組みを強化し、カリブ地域全体での共同対策を進める余地も十分にあるでしょう。このような長期的な戦略がバルバドスの未来を明るくする鍵となります。

1950年から2100年までの「バルバドス」の総人口推移

年度	総人口	人口変化	増加率
1950年	20万人	+3,667	1.747% ↑
1951年	21万人	+3,295	1.544% ↑
1952年	21万人	+2,922	1.350% ↑
1953年	21万人	+2,530	1.154% ↑
1954年	22万人	+2,112	0.953% ↑
1955年	22万人	+1,361	0.610% ↑
1956年	22万人	+1,082	0.482% ↑
1957年	22万人	+1,484	0.657% ↑
1958年	22万人	+1,445	0.636% ↑
1959年	22万人	+1,599	0.699% ↑
1960年	23万人	+2,625	1.137% ↑
1961年	23万人	+1,886	0.809% ↑
1962年	23万人	+2,266	0.963% ↑
1963年	23万人	+2,400	1.010% ↑
1964年	23万人	+2,402	1.001% ↑
1965年	24万人	+2,515	1.037% ↑
1966年	24万人	+2,644	1.079% ↑
1967年	24万人	+1,547	0.626% ↑
1968年	24万人	+1,349	0.543% ↑
1969年	24万人	+459	0.184% ↑
1970年	24万人	-572	-0.229% ↓
1971年	24万人	+134	0.054% ↑
1972年	24万人	+846	0.339% ↑
1973年	25万人	+483	0.193% ↑
1974年	25万人	+426	0.170% ↑
1975年	25万人	+371	0.148% ↑
1976年	25万人	+163	0.065% ↑
1977年	25万人	+204	0.081% ↑
1978年	25万人	-354	-0.141% ↓
1979年	25万人	-210	-0.084% ↓
1980年	25万人	+719	0.286% ↑
1981年	25万人	+775	0.307% ↑
1982年	25万人	+874	0.345% ↑
1983年	25万人	+920	0.362% ↑
1984年	25万人	+936	0.367% ↑
1985年	25万人	+863	0.337% ↑
1986年	25万人	+735	0.286% ↑
1987年	25万人	+587	0.228% ↑
1988年	25万人	+380	0.147% ↑
1989年	25万人	+312	0.121% ↑
1990年	25万人	+633	0.245% ↑
1991年	25万人	+949	0.366% ↑
1992年	26万人	+839	0.322% ↑
1993年	26万人	+682	0.261% ↑
1994年	26万人	+505	0.193% ↑
1995年	26万人	+333	0.127% ↑
1996年	26万人	+155	0.059% ↑
1997年	26万人	+61	0.023% ↑
1998年	26万人	+28	0.011% ↑
1999年	26万人	+135	0.051% ↑
2000年	26万人	-1,044	-0.398% ↓
2001年	26万人	+1,769	0.674% ↑
2002年	26万人	+1,676	0.634% ↑
2003年	26万人	+1,580	0.594% ↑
2004年	26万人	+1,464	0.548% ↑
2005年	26万人	+1,352	0.503% ↑
2006年	27万人	+1,239	0.459% ↑
2007年	27万人	+1,335	0.492% ↑
2008年	27万人	+1,517	0.556% ↑
2009年	27万人	+1,299	0.474% ↑
2010年	27万人	+943	0.343% ↑
2011年	27万人	+848	0.307% ↑
2012年	27万人	+749	0.270% ↑
2013年	27万人	+706	0.254% ↑
2014年	27万人	+660	0.237% ↑
2015年	27万人	+624	0.224% ↑
2016年	27万人	+591	0.211% ↑
2017年	28万人	+556	0.198% ↑
2018年	28万人	+523	0.186% ↑
2019年	28万人	+471	0.167% ↑
2020年	28万人	+510	0.181% ↑
2021年	28万人	+387	0.137% ↑
2022年	28万人	-44	-0.016% ↓
2023年	28万人	+80	0.028% ↑
2024年	28万人	+183	0.065% ↑
2025年	28万人	+129	0.046% ↑
2026年	28万人	+73	0.026% ↑
2027年	28万人	+51	0.018% ↑
2028年	28万人	-39	-0.014% ↓
2029年	28万人	-157	-0.056% ↓
2030年	28万人	-251	-0.089% ↓
2031年	28万人	-321	-0.114% ↓
2032年	28万人	-400	-0.142% ↓
2033年	28万人	-488	-0.173% ↓
2034年	28万人	-509	-0.181% ↓
2035年	28万人	-609	-0.217% ↓
2036年	27万人	-691	-0.247% ↓
2037年	27万人	-760	-0.272% ↓
2038年	27万人	-872	-0.313% ↓
2039年	27万人	-874	-0.315% ↓
2040年	27万人	-990	-0.358% ↓
2041年	27万人	-1,001	-0.364% ↓
2042年	27万人	-1,116	-0.407% ↓
2043年	27万人	-1,182	-0.433% ↓
2044年	27万人	-1,182	-0.435% ↓
2045年	27万人	-1,193	-0.441% ↓
2046年	26万人	-1,282	-0.476% ↓
2047年	26万人	-1,343	-0.501% ↓
2048年	26万人	-1,323	-0.496% ↓
2049年	26万人	-1,347	-0.507% ↓
2050年	26万人	-1,333	-0.505% ↓
2051年	26万人	-1,364	-0.519% ↓
2052年	26万人	-1,337	-0.511% ↓
2053年	26万人	-1,329	-0.511% ↓
2054年	25万人	-1,314	-0.508% ↓
2055年	25万人	-1,357	-0.527% ↓
2056年	25万人	-1,340	-0.523% ↓
2057年	25万人	-1,307	-0.513% ↓
2058年	25万人	-1,311	-0.517% ↓
2059年	25万人	-1,335	-0.529% ↓
2060年	25万人	-1,370	-0.546% ↓
2061年	24万人	-1,346	-0.539% ↓
2062年	24万人	-1,364	-0.550% ↓
2063年	24万人	-1,366	-0.554% ↓
2064年	24万人	-1,343	-0.547% ↓
2065年	24万人	-1,350	-0.553% ↓
2066年	24万人	-1,340	-0.552% ↓
2067年	24万人	-1,373	-0.569% ↓
2068年	24万人	-1,380	-0.575% ↓
2069年	23万人	-1,344	-0.563% ↓
2070年	23万人	-1,393	-0.587% ↓
2071年	23万人	-1,309	-0.555% ↓
2072年	23万人	-1,352	-0.576% ↓
2073年	23万人	-1,348	-0.578% ↓
2074年	23万人	-1,406	-0.606% ↓
2075年	23万人	-1,368	-0.594% ↓
2076年	22万人	-1,429	-0.624% ↓
2077年	22万人	-1,424	-0.625% ↓
2078年	22万人	-1,412	-0.624% ↓
2079年	22万人	-1,428	-0.635% ↓
2080年	22万人	-1,435	-0.642% ↓
2081年	22万人	-1,431	-0.645% ↓
2082年	22万人	-1,439	-0.653% ↓
2083年	21万人	-1,434	-0.655% ↓
2084年	21万人	-1,448	-0.665% ↓
2085年	21万人	-1,451	-0.671% ↓
2086年	21万人	-1,457	-0.678% ↓
2087年	21万人	-1,442	-0.676% ↓
2088年	21万人	-1,413	-0.667% ↓
2089年	21万人	-1,444	-0.686% ↓
2090年	20万人	-1,449	-0.693% ↓
2091年	20万人	-1,474	-0.710% ↓
2092年	20万人	-1,469	-0.713% ↓
2093年	20万人	-1,446	-0.707% ↓
2094年	20万人	-1,447	-0.712% ↓
2095年	20万人	-1,430	-0.709% ↓
2096年	20万人	-1,412	-0.705% ↓
2097年	19万人	-1,406	-0.707% ↓
2098年	19万人	-1,399	-0.708% ↓
2099年	19万人	-1,396	-0.712% ↓
2100年	19万人	-1,380	-0.709% ↓