■イタリア国歌について
イタリア国歌「マメーリの賛歌」(Il Canto degli Italiani)は、1847年に作詞・作曲された歌で、作詞はゴッフレド・マメーリ、作曲はミケーレ・ノヴァーロによるものです。この歌はイタリア統一運動(リソルジメント)時代にイタリアの独立と統一を訴える愛国歌として広まり、その後1946年にイタリア共和国の暫定国歌として採用されました。しかし、公式に国歌として法的な地位を得たのは2017年になってからです。
歌詞はイタリア人の自由と独立を求める熱い情熱を表現しており、外国勢力による支配と抑圧に対する反発と、自国の自立を願うイタリア人の意志を力強く示しています。
国家的な祝日や公的なイベント、スポーツの国際試合などで演奏され、イタリア国民の一体感と愛国心を高める役割を担っています。この歌は、イタリアの独立と自由の象徴として、広く愛され続けています。
■歌詞(イタリア語)
[1]
Fratelli d'Italia,
l'Italia s'è desta,
dell'elmo di Scipio
s'è cinta la testa.
Dov'è la Vittoria?
Le porga la chioma,
ché schiava di Roma
Iddio la creò.
[*]
Stringiamci a coorte,
siam pronti alla morte.
Siam pronti alla morte,
l'Italia chiamò.
Stringiamci a coorte,
siam pronti alla morte.
Siam pronti alla morte,
l'Italia chiamò! Si!
[2]
Noi fummo da secoli
calpesti, derisi,
perché non siam popolo,
perché siam divisi.
Raccolgaci un'unica
bandiera, una speme:
di fonderci insieme
già l'ora suonò.
(*)
[3]
Uniamoci, amiamoci,
l'unione e l'amore
rivelano ai popoli
le vie del Signore.
Giuriamo far libero
il suolo natio:
uniti, per Dio,
chi vincer ci può?
(*)
[4]
Dall'Alpi a Sicilia
dovunque è Legnano,
ogn'uom di Ferruccio
ha il core, ha la mano,
i bimbi d'Italia
si chiaman Balilla,
il suon d'ogni squilla
i Vespri suonò.
(*)
[5]
Son giunchi che piegano
le spade vendute:
già l'Aquila d'Austria
le penne ha perdute.
Il sangue d'Italia,
il sangue Polacco,
bevé, col cosacco,
ma il cor le bruciò.
(*)
■歌詞(翻訳)
[1]
イタリアの兄弟、
イタリアは目覚めた
スキピオの兜を
その頭上に被りて。
勝利の女神ウィクトーリアはいずこに?
その御髪をささげん
神はウィクトーリアを創造す
ローマの婢として。
[*]
皆の衆、歩兵隊を組め
死の覚悟はできておるぞ。
死の覚悟はできておるぞ、
イタリアが呼んでいる。
皆の衆、歩兵隊を組め
死の覚悟はできておるぞ、
死の覚悟はできておるぞ、
イタリアが呼んでいる!そうだ!
[2]
我ら、何世紀もの間
虐げられ、嘲られた、
一つの民族でないゆえに
分裂していたゆえに
一つの旗、一つの希望よ
我らを糾合したまえ
ときは告げられた
我らの統一のときが。
(*)
[3]
皆の衆、連帯せよ、ともに愛し合え
連帯と愛のために
人々に明らかにせよ
王たる神の道を
誓え、自由を据えることを
我らを生みし土地に
神のために連帯せし
我らを誰が打ち破らん?
(*)
[4]
アルプスからシチリアまで
レニャーノの戦場はいずこにもあり
誰にもフェルッチオの心と手があり
イタリアの子どもたちは
みなバリッラに呼ばれ
すべてのラッパが鳴らされ
シチリアの晩祷が響く
(*)
[5]
傭兵の剣は
か弱き葦である。
オーストリアの鷲は
すでにその飾りを失った。
イタリアの血潮と
ポーランドの血潮は
コサックへと飲み込まれん
されどもその心に燃え上がる
(*)